昨日に引き続いて今日も眼底検査の話です。


昨日も書いた(眼底検査は体の病気もわかる?)ように眼底を見ることで

網膜(見たものが映るところ)、眼の奥の血管(網膜血管)や神経(視神経)を

診察することができます。


最近では、人間ドックや健康診断で眼底写真がセットになっていることも増えています。

これが実際の眼底写真ですが、

正常①

背景の茶色いところが網膜(目から入ったものが映るところ)

赤い線が眼の奥の血管(網膜血管)、

右側の黄色い丸いものが視神経です。



で、今日のクイズは、

「眼底写真では網膜剥離はわからない?」

です。


網膜剥離というのは上の写真の茶色いところ(網膜)に穴が開いてめくれてしまう病気です。

めくれてしまった部分は見えなくなってしまうので、

網膜が全部めくれてしまうとほとんど失明になってしまいます。


この病気は人間ドックや健康診断でとられる眼底写真ではわからないのでしょうか?

正解は・・・





















です!


実は眼底写真だけではほとんど網膜剥離を見つけることはできません!


網膜剥離は先ほど説明したように網膜に穴が開く病気ですが、

実はこの穴の開く場所が網膜の周辺部で眼底写真が写らないところであることが多いためです。


眼科医が行う眼底検査では目の中の眼底をくまなく診察することができるんですが、

眼底写真では目の中の血管(網膜血管)や神経(視神経)の

一番大事な中心部分のみ撮影しているだけなので、うつってこないことが多くなります。


網膜剥離

これはだいぶ周辺にある網膜剥離の穴をがんばって眼底写真で撮ったところです。

上の丸くあいているところが穴で、その周辺の白いところがめくれてしまった網膜です。


写真で無理やり写そうとすると、患者さんの瞳を開く目薬を使って(散瞳して)、

穴があるところがわかった上で狙ってうつさないと難しいです。



さんざん網膜剥離は眼底写真でうつせないと言いましたが、

でも、網膜剥離もだいぶ進行したら眼底写真に写すことができます。

58

これが進行した網膜剥離の写真で、

網膜がめくれているところ(白くなっていたり浮いているところ)が右下から中央部にみえます。

けどこうなっているとだいぶ視力がさがっていたり、見えないところが出てきているので

ここま出の状態になるまでほっておくことは考えらないと思います。


網膜剥離には特徴的な初期症状があります。

飛蚊症といって目の前に黒いものやもやーっとしたものが見えるようになる症状です。


飛蚊症がすべて網膜剥離につながるわけではなく、

生理的な(年齢の変化による)ものがほとんどなのですが、

飛蚊症がある場合はぜひ一度眼科に受診して眼底をくまなく診察してもらうことをお勧めします!

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加藤浩晃(眼科専門医、セルフメディケーター)